Event Overview
物忌奈命神社の社殿。手前に広がる白い砂の境内が、8月2日には「漁場」に見立てられる 東京都神津島村の物忌奈命神…
- 2026/8/1 - 2026/8/2
- 物忌奈命神社
- 無料

東京都神津島村の物忌奈命神社(ものいみなのみことじんじゃ)で、2026年8月1日(土)・2日(日)に例大祭が行われる。2日の午後に境内で奉納されるのが「かつお釣り神事」で、1999年に国の重要無形民俗文化財に指定された行事だ。同じ東京都でありながら、竹芝から船で3時間かかる島の祭りなので、行くと決めたら船と宿を先に押さえる必要がある。
祭りそのものは無料で誰でも見られるが、島へ渡る手段と泊まる場所が実質の関門になる。神事の中身と当日の流れ、そして「いつまでに何を予約すればいいか」を順に見ていく。
物忌奈命神社例大祭2026の開催概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名称 | 物忌奈命神社 例大祭/神津島のかつお釣り行事 |
| 開催日 | 2026年8月1日(土)・2日(日) ※7月31日(金)は宵宮 |
| かつお釣り神事 | 8月2日の午後、物忌奈命神社の境内で奉納 |
| 会場 | 物忌奈命神社(東京都神津島村41)/前浜船揚場 |
| 会場までのアクセス | 神津島港から徒歩約3分 |
| 島への交通 | 竹芝から高速ジェット船 約3時間5分〜/熱海港から最短1時間35分/大型客船「さるびあ丸」は夜行/調布飛行場から空路約45分(定員19名) |
| 料金 | 無料 |
| 文化財指定 | 1958年に東京都の無形民俗文化財、1999年12月21日に国の重要無形民俗文化財 |
| 問い合わせ | 神津島村役場 産業観光課 04992-8-0011/神津島村観光協会 04992-8-0321 |
| 公式 | 神津島観光ガイド(物忌奈命神社)/神津島村 イベント一覧 |
例大祭は毎年8月1日・2日と日付が固定されている。2026年は8月1日が土曜、2日が日曜なので、神事のある2日が日曜にあたる。土日にきれいに重なる年は多くないので、島外から見に行くにはいい巡り合わせだ。
境内が漁場になる「かつお釣り神事」
かつお釣り神事は、その年の豊漁を祈って、カツオの一本釣りの様子を境内で演じる行事だ。青竹を組んで作った船を3隻用意し、向こう鉢巻きにハッピ姿の若い衆が乗り込む。宮司が祓いをして祝詞を上げたあと、神前に供えられた「エサ」——といっても実際はおひねりやお菓子——を受け取るところから始まる。
神事は出航、操業、入札、出荷という漁の流れをなぞる形で進む。「やっし!やっし!」という掛け声とともに船衆が広い境内を駆け巡る場面が「出航」にあたり、境内そのものが漁場に見立てられている。続く「操業」では、船の中と境内の樹の上からエサが撒かれ、見物人が我先にと拾う。漁師たちはその人だかりを「カツオの大群」とみなして釣り竿を垂れ、古式にのっとった一本釣りの所作を演じていく。
釣り上げたあとは「入札」と「出荷」に進む。獲れたカツオを売り買いし、島から送り出すところまでを一通り演じて神事が終わる。漁の一日をそのまま境内で再現する構成になっていて、単に釣る場面だけを切り取った演出ではない。漁で暮らしてきた島の一年が、そのまま神様への奉納になっている。
豪快でありながら、ところどころコミカルでもある。見物人が拾うために動くこと自体が神事の一部になっているので、後ろで静かに眺めるだけの行事ではない。前のほうで見るなら、エサが撒かれたときに人が動く前提で立ち位置を選んでおきたい。

子供御輿とカジキの山車が村を回る
神事だけが例大祭ではない。8月1日から2日にかけて、小学生が担ぐ子供御輿3台と、カジキを掲げた山車が2日間かけて村の中を練り歩く。神事の時間に間に合わなくても、村を歩いていれば御輿や山車に出会える可能性がある。
例大祭では、前浜の船揚場で御輿を清める場面もある。御輿ごと海に入るという、漁の島らしい儀式だ。海の近くで行われるので、見るなら濡れてもいい靴のほうが安心できる。
前日の7月31日(金)は宵宮にあたる。夜の境内に人が集まり、出店も並ぶ。金曜の夜から島にいられる日程が組めるなら、宵宮・例大祭・神事と3日続けて見られることになる。
担ぎ手は島の小学生だ。観光客向けに整えられた行事ではなく、島の人が自分たちのために続けてきた祭りに、たまたま外から入れてもらう形になる。写真を撮るときも、行列の進行や担ぎ手の動きを止めない位置を選びたい。
過去には行事そのものが中止になった年もある
神津島村の公式サイトには、令和4年度の夏季行事を中止するという告知が残っている。中止になったのは、7月31日・8月1日の物忌奈命神社例大祭宵宮、8月1日・2日の子供神輿、8月2日の神事「かつお釣り」、そして8月7日のマリン太鼓フェスティバルだ。
島の行事は、担い手の数や島の状況によって開催が左右される。船と宿を押さえる前に、村の公式サイトや観光協会の告知で2026年の開催が生きているかを一度確認しておきたい。特に船と宿はキャンセル料が発生する時期が早いので、予約前の確認が効いてくる。
船と宿の確保が実質の関門
神津島へ渡る手段は主に3つある。竹芝桟橋からの高速ジェット船は最短で約3時間5分だが、途中で大島や新島に寄る便もあり、その場合は4時間ほどかかる。大型客船「さるびあ丸」は竹芝を夜遅くに出て翌朝に着く夜行だ。調布飛行場からの空路なら約45分で着くが、機体が定員19名と小さく、席の数そのものが限られる。
意外と知られていないのが熱海港発の高速ジェット船で、こちらは最短1時間35分で神津島に着く。東京から東海道線で熱海まで出る手間はかかるが、船に乗っている時間を短くしたい人には選択肢になる。船酔いが心配な人は、この区間の短さが効いてくる。
どの手段でも、8月の島は帰省客と観光客で混み合う。特にお盆前後は宿も船も埋まる。日程が決まった時点で先に押さえるのが現実的だ。
神事があるのは8月2日の午後なので、島外から来るなら8月1日に渡って2日の午後まで滞在する組み方になる。日帰りで神事に間に合わせるのは船の時刻の都合で難しく、最低でも1泊は見ておきたい。
会場の物忌奈命神社は神津島港から徒歩3分と港のすぐそばにある。船を降りてから会場までは近いので、荷物を宿に置いてから向かえば身軽に動ける。
8月7日には花火大会もある
神津島村の公式イベント一覧では、8月7日に「神津島マリンフェスティバル 渚の花火大会」が掲載されている。午後7時30分頃から前浜海水浴場で打ち上げられる花火だ。ほかに、8月上旬のマリン太鼓フェスティバル、8月中旬の盆踊り大会も並んでいる。
例大祭と花火大会は日程が離れているので、両方を一度の滞在で見るには1週間ほど島にいる計算になる。どちらか一方に絞るなら、8月1日・2日の例大祭か、8月7日の花火かを先に決めてから船を取りたい。なお花火大会の日付は、外部の花火情報サイトに8月3日と書かれているものもある。村の公式表記は8月7日なので、村役場か観光協会に確認してから予定を立てるほうが確実だ。
夏の島で気をつけたいこと
神事が行われるのは真夏の午後の屋外だ。境内は白い砂と石が広がり、照り返しがある。帽子と飲み物は持っていきたい。エサを拾う場面では人が一気に動くので、小さい子と一緒なら手を離さないほうがいい。
島の中はコンビニが並んでいるような環境ではないので、飲み物や日用品は港周辺の商店で早めに買っておくと動きやすい。宿の食事の時間も、祭りの日は普段と変わることがある。到着したら宿の人に、神事の始まる時間と当日の食事の扱いを聞いておくと予定を立てやすい。
帰りの船は天候で欠航することがある。これは大げさな心配ではない。SNSで「神津島」を調べると、祭りや観光の話題よりも先に、その日の船が就航するか欠航するかを伝える投稿が並ぶ。条件付き就航や欠航が日常的に起きているということだ。翌日に予定を入れているなら、余裕のある便を選ぶか、欠航したときにどうするかを頭に置いておきたい。同じ東京都でも、島へ行くというのはそういうことだ。
国の重要無形民俗文化財に指定されている行事を、無料で、しかも港から徒歩3分の場所で見られる。行くまでの手間はかかるが、その手間の分だけ人は少ない。8月1日・2日という日付は毎年動かないので、今年が難しければ来年の予定に入れておくのもいい。
イベント情報
- 開催期間
- 2026/8/1 - 2026/8/2
- 開催場所
- 物忌奈命神社
- 住所
- 東京都神津島村41
- 主催者
- 物忌奈命神社/神津島村
- 料金
- 無料
- 状態
- 開催予定