Event Overview
善養寺の影向のマツ。幹から水平に伸びる大枝を無数の支柱が支える(Wikimedia Commons/撮影 三人…
- 2026/8/22 19:00 - 2026/8/23 21:00
- 善養寺(小岩不動尊)
- 料金の記載なし

江戸川区の盆踊りの一覧を上から順に見ていくと、会場欄に並ぶのは公園と小学校と児童遊園ばかりだ。そのなかで「善養寺」という寺の名前が1行だけ混ざっている。巽親和会の盆踊り、2026年8月22日(土)・23日(日)の19時から21時。
この善養寺には、国の天然記念物に指定されたクロマツがある。枝の広がりが日本一という松だ。つまりこの2日間は、その松のある境内で盆踊りが開かれる。区の一覧には団体名と日時と会場しか載っていない小さな会だが、場所の格だけは飛び抜けている。
巽親和会 盆踊り2026の開催概要
| 名称 | 巽親和会 盆踊り |
|---|---|
| 開催日 | 2026年8月22日(土)・23日(日) |
| 時間 | 19時00分〜21時00分 |
| 会場 | 善養寺(東京都江戸川区東小岩2丁目24番2号) |
| 主催 | 巽親和会(町会) |
| アクセス | JR小岩駅・都営新宿線篠崎駅から京成バス〔小72 篠崎線〕「江戸川病院前」下車 徒歩3分 |
| 料金 | 区の一覧に料金の記載なし |
| 荒天時 | 区の一覧に記載なし |
| 掲載元 | 江戸川区 小岩地区町会自治会盆踊り情報(令和8年度) |
「第◯回」の表記はない。区の一覧に載っているのは団体名・日程・時間・会場の4つだけで、屋台や雨天の扱いまでは公表されていない。
境内に国の天然記念物がある寺で踊る
会場の善養寺は、山号を星住山といい、通称は小岩不動尊。真言宗豊山派の寺で、大永7年(1527年)の創建と伝わる。江戸時代には多くの末寺を抱えた中本寺格の寺だったとされ、境内は約12,000平方メートル。その境内にあるのが影向のマツだ。江戸川区の文化財ページによる数字は次のとおり。
| 樹種 | クロマツ |
|---|---|
| 樹齢 | 600年以上 |
| 樹高 | 約8メートル |
| 枝張り | 東西 約31メートル/南北 約28メートル |
| 指定 | 大正15年(1926)東京都天然記念物/平成23年(2011)9月21日 国の天然記念物 |
樹高8メートルに対して枝張りが31メートル。数字の並びが普通の木と逆になっている。上へ伸びずに横へ広がった結果、繁茂面積が日本一とされている。7月22日にもこんな投稿があった。
小岩の善養寺、行ってきたー 日本一⁉️の松って、太さとかじゃなくて、繁茂面積⁉️ ぶどうか藤棚かと思ったよ
この「ぶどうか藤棚」という表現が実物に近い。水平に伸びた大枝を無数の白木の支柱が支えていて、松の下に入ると天井のようになる。根元にある四角い石は「影向の石」と呼ばれる。影向とは、区の説明によれば「神仏が仮の姿をとって現われること」を言う。
日本一を裁いたのは相撲の立行司だった
この松にはもうひとつ、区の文化財ページに書かれている逸話がある。四国の岡野松と名松を競った際、立行司・木村庄之助の判定で双方とも日本一として引き分けとなり、それぞれ「東西の横綱松」に推挙されたという話だ。
松の優劣を相撲の行司が裁いた、という一点だけで場所の性格が伝わってくる。松は現在も入念に手入れされていて、クチコミにも「この松を大事に育てるために支える土台などがキッチリされており管理されている方々のご苦労が、そこかしこに見て取れます」(2015年5月)という記述が残っている。
地域での扱いも大きい。京成江戸川駅の駅スタンプには、通常印の意匠として善養寺の影向の松が採用されている。駅のスタンプになるくらい、この松が小岩の顔として通っているということだ。
8月22日・23日は小岩だけで9会場が重なる
江戸川区の令和8年度の一覧を見ると、小岩地区の盆踊りは全24件。そのうち9件が8月22日・23日に集中している。巽親和会もその1つだ。
| 団体名 | 時間 | 会場 |
|---|---|---|
| 東小岩中央自治会 | 19:00〜21:00 | 東小岩滝児童遊園 |
| 片山自治会 | 18:00〜20:50 | 片山公園 |
| 小岩二東町会 | 19:00〜21:00 | 東小岩小学校 |
| 六中自治会 | 18:00〜21:00 | 北小岩小学校 |
| 南小岩司町会 | 19:00〜21:00 | 南小岩三丁目第二児童遊園 |
| 河原田町会 | 19:00〜21:00 | 南小岩第二小学校 |
| 巽親和会 | 19:00〜21:00 | 善養寺 |
| 五仲自治会 | 19:00〜21:00 | くじら児童遊園 |
| 北小岩五丁目自治会 | 18:00〜21:00 | 北小岩五丁目天祖神社 |
ハシゴを考えるなら、東小岩エリアに寄っている3つが現実的だ。善養寺、東小岩滝児童遊園、東小岩小学校。18時始まりの片山自治会や六中自治会から入って、19時以降に善養寺へ回る組み方もできる。
小岩には踊る側の層も厚い。7月下旬には「昨夜は小岩で盆踊り、ようやく2026シーズンイン」という投稿や、「小岩の盆踊ラー・美濃屋マチコが登場します!」という告知が流れていた。盆踊ラーという言葉が普通に使われる地域だ。
屋台と雨天の扱いは公表されていない
江戸川区の小岩地区の一覧は4列しかなく、模擬店の有無も、料金も、雨が降ったときにどうなるかも載っていない。近隣の葛飾区の一覧が備考欄に「模擬店あり(ラムネ、かき氷…)」「※雨天の場合、8/9に順延」まで書いているのとは対照的だ。
したがって、屋台が出るかどうかを当てにして向かうのは避けたい。判断材料としては、7月にキッチンカーの事業者が「東小岩 善養寺 ※米粉チュロスとかき氷メイン」という出店予定を告知していた実績がある。寺の境内に飲食の出店が立つこと自体はある場所だ。ただしそれは別の日の別のイベントで、盆踊り当日の話ではない。雨のときの扱いも同様に情報がなく、当日の夕方に降ったら現地か江戸川区小岩事務所で確認するほかない。
もう1点。善養寺の年中行事に8月の記載はなく、掲載されているのは正月の開帳護摩、4月の花祭り、5月の施餓鬼会、10月から11月の影向菊花大会、大晦日の除夜の鐘、毎月28日の護摩祈願だ。この盆踊りは寺の行事ではなく、町会の行事ということになる。場所を借りて立つ会だと理解しておくと、当日の振る舞いを間違えない。
行き方はバスが正解。歩くと20分かかる

善養寺は東小岩2丁目にあり、江戸川の土手に近い。小岩駅からは離れている。区の文化財ページが案内しているのはバスだ。
- JR総武線「小岩駅」から京成バス〔小72 篠崎線〕で「江戸川病院前」(小岩から4つ目)下車、徒歩3分
- 都営新宿線「篠崎駅」から同じバスで「江戸川病院前」下車、徒歩3分
歩く場合は20分ほどかかる。クチコミにも「JR総武線小岩駅から徒歩20分程度」(2019年7月)という記述がある。19時開始の会で日没後に20分歩くと夏の夕方でも汗をかくので、素直にバスに乗ったほうが涼しい顔で境内に着ける。
駐車場については、江戸川区の情報が「なし」、旅行系サイトが「あり」と割れている。車で行くつもりなら寺に直接確認しておきたい。自転車で来る人が多い土地柄でもあり、7月23日には「今朝は善養寺でお参りして来ました」と自転車の絵文字を添えた投稿もあった。
昼のうちに松を見て、夜にもう一度行く
盆踊りは19時からで、その時刻には日が落ちている。影向のマツを見るのが目的なら、明るいうちに一度行っておくといい。松の全体像は日中でないとつかめない。
そのうえで夜にもう一度行くと、同じ境内が別の場所に見える。昼は文化財を見に来た人が松を見上げていて、夜は町会の人が輪をつくっている。7月下旬には「これが江戸時代からの名物、影向の松か!」という投稿も見られた。松そのものを目当てに来る人は、盆踊りの日でなくても一定数いる。
帰りに寄るなら小岩駅南口の商店街
会場の東小岩と、店が集まる小岩駅南口はエリアが違う。ただ21時に踊りが終わってからバスで駅へ戻れば、まだ開いている店はある。
南口のロータリーからは、小岩フラワーロード、昭和通り、小岩サンロードの3つの商店街が放射状に伸びている。フラワーロードは昭和2年に駅前通りの商店約30店舗が「新栄会」として発足したのが始まりで、現在は200を超える店舗が並ぶ。
南口にはもう1本、地蔵通り商店街もある。個人経営の居酒屋やスナックが連なる昭和の空気が残る通りで、安く飲める街として名前が挙がることが増えた。盆踊りのあとに1杯だけ、という締め方ができる立地だ。
当日押さえておく3行
8月22日・23日の19時から21時、善養寺。バスなら「江戸川病院前」で降りて3分。屋台と雨天の扱いは公表されていないので期待も心配もしすぎない。そのうえで、樹齢600年の松の下に2時間の輪ができる。同じ夜に小岩で動く9会場のうち、寺の境内が会場なのはここだけだ。
イベント情報
- 開催期間
- 2026/8/22 19:00 - 2026/8/23 21:00
- 開催場所
- 善養寺(小岩不動尊)
- 住所
- 東京都江戸川区東小岩2丁目24番2号
- 主催者
- 巽親和会
- 料金
- 料金の記載なし
- 状態
- 開催予定