東京都 9月19日(土)のイベント
葛飾区金町の葛西神社の例大祭は2026年9月19日・20日。宮神輿は一之宮と二之宮が三年おきに交互に渡御し、令和8年に出るのは「二之宮」。前回令和5年の「一之宮」とは別の神輿で、二之宮が次に出るのは2032年になる。宮出し8時・宮入り19時、前回の渡し場所17地点と巡行路図から動きを読む。
- 2026/9/19 11:00 - 2026/9/20 19:00
- 葛西神社
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葛飾区金町の葛西神社には、一之宮と二之宮という二基の宮神輿がある。氏子域を渡御するのは三年に一度だが、二基が交互に出るため、同じ神輿が担がれるのは六年に一度になる。神社は「次回の宮神輿渡御は令和8年に氏子域を渡御いたします」と書いている。2026年9月20日、その年が来る。宮出しは午前8時、宮入りは午後7時。11時間かけて金町の町を一周する。

二之宮が出るのは六年に一度。次は2032年
神社の例大祭ページには、こう明記されている。「神社神輿(安政年間造営)は三年に一度、渡御しております。次回の宮神輿渡御は令和8年に氏子域を渡御いたします」。
ここでいう「三年に一度」は宮神輿が出る年の間隔であって、同じ神輿が三年ごとに担がれるわけではない。葛西神社の宮神輿は一之宮と二之宮の二基あり、三年おきに交互に渡御する。一之宮が出た三年後に二之宮、その三年後にまた一之宮という順番なので、それぞれの神輿が出るのは六年に一度になる。
近年の渡御は次のとおり。
| 年 | 渡御した宮神輿 | 備考 |
|---|---|---|
| 2016年(平成28年) | 一之宮 | |
| 2019年(令和元年) | 二之宮 | |
| 2023年(令和5年) | 一之宮 | コロナ禍により1年延期 |
| 2026年(令和8年) | 二之宮 | 9月20日 |
今年出るのは二之宮で、令和8年の日程にも「神社宮神輿巡行(二の宮)」と種別が添えられている。前回令和5年に宮出しされたのは一之宮のほうで、こちらは天保9年(1838年)に浅草門跡前の前田六治郎が手がけたと伝わる、浅い勾配の軒と広い台輪を持つ江戸期の大神輿だ。今年は出番ではない。
つまり二之宮を見られるのは今年を逃すと2032年になる。三年後の2029年に鳥居を出るのは一之宮のほうだ。安政年間(1854年〜1860年)造営という神社の説明も踏まえると、170年前後の神輿が六年に一度ずつ交代で町へ出ていることになる。
周期は直前に一度ずれている。本来なら令和4年(2022年)が一之宮の番だったが、コロナ禍で1年延期されて令和5年の開催になった。金町常盤葛西囃子保存会も令和5年について「2023年は、葛西神社の3年に一度の大祭です」と書きつつ、2019年以来4年ぶりの開催だったと記している。
令和8年の日程は9月19日(土)が祭典、9月20日(日)が神賑行事という2日構成だ。宮神輿が動くのは20日のほうで、神社は「神社宮神輿巡行(二の宮) 宮出し8時/宮入り19時」と時刻まで出している。
令和8年 例大祭の日程
| 日付 | 内容 |
|---|---|
| 9月19日(土) | 11時より 例大祭斎行 |
| 葛西囃子保存会による葛西囃子奉納 | |
| 境内露店出店 | |
| 適時 町内神輿巡行 | |
| 9月20日(日) | 神社宮神輿巡行(二の宮) 宮出し8時/宮入り19時 |
| 境内露店出店 | |
| 適時 町内神輿巡行 | |
| 会場:葛西神社(葛飾区東金町6-10-5)/料金:見学無料 | |
「適時 町内神輿巡行」は両日に入っている。宮神輿が出ない19日にも、各町会の神輿は動くということだ。
19日は11時の例大祭斎行に合わせて葛西囃子の奉納がある。宮神輿の渡御と葛西囃子は日が分かれているので、両方を見るなら2日とも通う必要がある。囃子だけが目当てなら19日、神輿だけなら20日、と割り切ってもいい。神社は秋の例大祭を「一年間の祭礼の中で最も重要なお祭り」と位置づけていて、神社庁から献幣使が直々に参向して幣帛を奉る。
前回の渡御は17地点。トラックで運ぶ区間が3回あった
神社は前回、令和5年9月17日の「神輿地区渡し場所及び時刻」を公開している。宮出しから宮入りまで、神輿を次の地区へ引き渡す地点と時刻が17番まで並ぶ表だ。
面白いのは、そこに「トラック移送」が3回組み込まれていることだ。JRのガード手前から金井田ビル前、ベルシティ入口から京成金町駅前、マルアサ前からヤマニ酒店横。線路や幹線道路で分断された区間は、神輿をトラックに載せて運ぶ。三十三郷を名乗る広い氏子域を1日で回るための段取りになっている。
| 時刻 | 場所 | 区間 |
|---|---|---|
| 8:00 | 神社境内から | 宮出し |
| 8:40〜9:00 | JRガード手前→金井田ビル前 | トラック移送1 |
| 10:30 | 末広小学校角 | 末広→睦 |
| 13:20〜14:10 | ベルシティ入口→京成金町駅前 | トラック移送2/昼食 |
| 15:00〜15:20 | マルアサ前→ヤマニ酒店横 | トラック移送3 |
| 17:40 | 金蓮院門前 | 仲→宮元 |
| 19:00 | 神社境内へ | 宮入り |
表には地区名も並んでいる。宮元、本部、中央、末広、睦、常盤、三和、南、西、正栄、仲。宮元を出て一周し、最後にまた宮元へ戻って宮入りする構成だ。神輿は町会から町会へ手渡されていく。常盤町会の葛西囃子保存会は自分たちの番をこう書いている。「常盤町会には、睦さんから神輿を引き継いで、三和さんへお渡します」。表の6番と8番が、そのまま自分の町会の出番として意識されている。
担ぐ側の実感も残っている。同じ保存会は令和5年の渡御について「たくさんの人が集まって、賑やかにお神輿を担いで町内を練り歩く姿に、涙が出そうになりました」と書いている。4年ぶりに神輿が戻ってきた年の言葉だ。
巡行路図を見ると、回る範囲の広さも分かる。図には東京理科大、京成金町駅、ヴィナシス金町、ベルシティ、末広小学校、金蓮院といった目印が並び、JR常磐線と京成線の両方をまたいで東金町一丁目から金町六丁目までが赤い線で結ばれている。昼食は「魚時間」で13時20分から14時10分までの50分と決められていて、この間は神輿が止まる。担ぎ手も休むので、見物する側も昼過ぎは動きが少ない時間帯だと分かる。
これは前回の記録であって、令和8年の時刻がそのままとは限らない。ただ、宮出し8時・宮入り19時という枠は令和8年の告知と一致しているので、1日の組み立て方は近いものになると見ておいていい。神輿を見たいだけなら、朝の宮出しか、日が暮れてからの宮入りに絞るのが現実的だ。

公式サイトには古いお知らせが残っている
ひとつ注意がある。例大祭のページには、令和8年の日程のすぐ下に「いまだコロナウイルス感染症の終息が見えない状況が続いております」で始まる、宮神輿渡御と町内神輿行事の取り止めを伝える文章が残っている。
これは数年前の告知がそのまま置かれているもので、同じページの下部には「次回の宮神輿渡御は令和8年」とあり、日程欄にも「神社宮神輿巡行(二の宮)」と宮出し・宮入りの時刻が入っている。三か所のうち二か所が渡御を前提にしている以上、古い文章のほうが更新漏れと読むのが自然だ。
とはいえ祭礼は天候や地域の事情で変わる。出かける前に神社の案内をもう一度見るか、電話(03-3607-4560、9時〜17時)で確かめておくと確実だ。
祭囃子はこの神社から広がった
19日に奉納される葛西囃子は、この神社が発祥とされている。神社の説明では、享保年間に神官の能勢環(のせたまき)が敬神の和歌に音律をつけ、「和歌囃子」として村の若者に教えたのが起源だ。
広まり方が尋常ではない。神田囃子、深川囃子はここから出て、秩父・川越・石岡、さらに東北や東海の囃子の流儀にもつながったと神社は書いている。宝暦3年(1753年)には関東代官の伊奈半十郎が、青少年の善導を目的とした施策として葛西囃子を奨励し、毎年各町村で代表者推薦会を開いて神田明神の将軍御上覧祭りへ送り出したという。農閑期に囃子を習う若者が続出したと伝わる。
『広辞苑』の「若囃子」の項にも、享保の頃に武蔵国葛西の香取明神(=葛西神社)の神主・能勢環が村内の若者を集めて教えた、と載っている。保存会は昭和26年結成、昭和28年に東京都の無形文化財。毎月中旬の日曜には境内で稽古をしている。
三十三郷の総鎮守と、家康が見た操り人形
創建は平安時代末期、元暦2年(1185年)。領主の葛西三郎清重が、上葛西・下葛西あわせて三十三郷の総鎮守として、下総国の香取神宮から分霊を勧請したと伝わる。金町のこの一帯は葛西御厨の神域で、21年ごとに香取神宮の宝殿造営の賦役をつとめる土地でもあった。
江戸の初め、徳川家康が葛西へ出向いた際に、当社に古くから伝わる操り人形芝居の神事を見た。これは奇特なことだとして、天正19年11月に御朱印十石を賜ったという。
小林一茶もこの祭りに来ている。「草花に汁鍋けふる祭かな」——参詣に来て詠んだ句だと神社は説明している。露店の煙ではなく、汁鍋の湯気が立つ祭りだった。
金町駅から徒歩10分。当日は歩いて行きたい
最寄りはJR常磐線と京成線の金町駅で、神社までは徒歩10分。ふだんは12台分の駐車場があるが、両日とも境内に露店が出て、20日は氏子域一帯を神輿が回る。前回の渡し場所表を見ると、京成金町駅前もJRのガード下も巡行路に入っている。車で近づく前提は捨てて、金町駅から歩くほうがいい。
神輿を待つ時間ができたら、境内に「撫で白蛇」がある。金運や芸能の御利益で知られ、SNSにも「撫で白蛇様をなでなで」という投稿が見られる。
葛飾の大きな催しというと 葛飾納涼花火大会 のように駅の混雑から逆算するものが思い浮かぶが、この祭りは性格が違う。観覧場所を奪い合うのではなく、氏子域のどこかで待っていれば神輿のほうが通り過ぎていく。前回の渡し場所表と巡行路図が公開されている以上、自分の最寄りの引き渡し地点をひとつ決めておけば、朝から晩まで張りつく必要はない。
周期が決まっている祭りは、その年を外すと次が遠い。葛西神社の宮神輿は次が2029年、しかもそこで出るのは一之宮で、二之宮は2032年まで出ない。同じ2026年9月の東京でも、清瀬市の 中里の火の花祭 は毎年9月1日と日付が動かず、昭島市の 拝島日吉神社 榊祭 は毎年9月中旬に榊の大木を担ぐ。同じ神輿が六年に一度というのは、そのなかではかなり重い条件だ。
- 開催期間
- 2026/9/19 11:00 - 2026/9/20 19:00
- 開催場所
- 葛西神社
- 住所
- 東京都葛飾区東金町6-10-5
- 主催者
- 葛西神社
- 料金
- 無料
- 状態
- 開催予定





