【拝島日吉神社 榊祭2026】9月12日・13日。榊神輿は0時10分出発、榊取りは5時過ぎ

紙垂を垂らした榊の大木を夜の路上で担ぐ大御榊渡御

東京都 9月12日(土)のイベント

昭島市の拝島日吉神社の榊祭は2026年9月12日・13日、第259回。400キロの土俵で固定した榊の大木を担ぐ大御榊渡御は13日0時10分出発、4時30分に参道、5時過ぎに榊取り。交通規制と深夜帯の行き方、前年の現地記録もまとめた。

  • 2026/9/12 19:00 - 2026/9/13 20:00
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9月13日の午前0時10分、昭島市拝島の奥多摩街道を榊の大木が動きだす。担ぐのは神輿ではない。白い紙垂を無数に垂らした榊そのものを神輿として奉じ、夜を徹して町内をもみ歩く。神社に戻るのは午前4時30分。境内で引き倒され、枝が一本残らずもぎ取られたところで終わる。拝島日吉神社の榊祭は、2026年で第259回になる。

無数の白い紙垂を垂らした榊の大木を、法被姿と白装束の担ぎ手が夜の路上で担いでいる
大御榊渡御。榊の大木そのものに紙垂を垂らし、これを神輿として担ぐ(出典:拝島日吉神社「令和8年度 榊祭日程」)
目次

動きだすのは13日0時10分、榊取りは5時過ぎ

神社が2026年8月5日に公開した令和8年度の日程は、分単位で時刻が入っている。榊祭の中心である大御榊渡御祭は、9月12日(土)23時50分に神事が始まり、日付が変わった13日0時00分の太鼓打ち、0時10分に渡御開始という流れだ。

榊が日吉神社の参道に入るのが4時30分。そして5時過ぎ、境内で「榊取り」になる。神社は「榊の大木を神輿として奉じ、夜を徹して渡御します。榊祭の中心となる、特徴的な神事です」と説明している。

榊取りは、引き倒された榊から枝を奪い合う所作だ。昭島観光まちづくり協会は「明け方に神社に戻り引き倒された榊から枝を奪い合います」「この枝を手に入れると1年を無病息災で過ごせるといわれています」と書いている。神社側の説明はもっと端的で、すべての枝がもぎ取られてしまう、とある。

つまり「何時にどこにいれば枝が手に入るか」の答えは、13日の5時過ぎ、日吉神社の境内ということになる。深夜0時に行っても、その5時間後まで終わらない。

400キロの土俵で固定された榊。数メートル進むのに手間取る

榊神輿がどう作られているかを書いた記録がある。2024年の榊祭を朝まで見た人のレポートによれば、木枠を組んで中心に大木を据え、根元の周囲に400〜450キロの土俵を積み上げて固定したものだという。

担ぎにくさもそこから来る。同じレポートは「とにかく重くて、高さがあって不安定で、葉が繁っていて視界も悪く、担ぐ丸太の長さも普通の御神輿より短いので担ぎ手は少なくて」と書き、前後左右のバランスを取るのが難しく、数メートル進むのに悪戦苦闘していたと続けている。鳥居をくぐる場面では脚が攣って離脱した人もいたという。

0時10分に出て4時30分に参道へ、という4時間20分は、距離の長さより「進まなさ」の時間なのだと分かる。

榊取りの合図は笛の音だ。担ぎ手たちが榊神輿の小枝や御神筒をもぎ取り、それぞれの家の神棚に奉納する。そして見物する側にとって大事なのは、この後のことだ。同じレポートには祭りが終わったあと、地元の人が観衆に残った榊の小枝を配ってくれたとある。奪い合いの輪に入れなくても枝が手に入ることがある、ということになる。

令和8年度 榊祭の日程

日時 行事 場所
9月12日(土)19:00〜22:30 山車の巡行 奥多摩街道・裏通り
9月12日(土)23:50 大御榊渡御祭 神事開始 日吉神社境内
9月13日(日)0:00 太鼓打ち 日吉神社境内
9月13日(日)0:10 榊神輿 渡御開始 奥多摩街道
9月13日(日)4:30 榊神輿 参道に入る 日吉神社境内
9月13日(日)5:00過ぎ 境内にて榊取り 日吉神社境内
9月13日(日)12:30 例祭 神事開始 日吉神社 拝殿
9月13日(日)13:00 宮神輿 渡御開始 奥多摩街道・裏通り
9月13日(日)13:00〜20:00 山車の巡行〜帰着 町内
9月13日(日)15:00〜16:00頃 3町の山車が集合 拝島公園内 仁王門前
9月13日(日)15:30まで 宮神輿 還幸 日吉神社
会場 拝島日吉神社(昭島市拝島町1-10-19)
料金 見学無料

神社は「天候等により変更となる場合があります」と添えている。

明和4年の第1回から数えて259回目

榊祭の始まりは明和4年(1767年)だ。神社の説明によれば、寛保元年(1741年)に「山王大権現」の称号を賜った栄誉を記念して氏子が積立を始め、その資金で明和4年に社殿を再建修理して神輿を新造し、第1回の祭礼を行った。

回数は神社のアーカイブから逆算できる。令和5年(2023年)の告知に「第256回榊祭」とあり、令和6年(2024年)は昭島観光まちづくり協会が「第257回」として案内している。ここから数えて2026年は第259回にあたる。

東京都無形民俗文化財の指定は昭和50年(1975年)2月6日。指定されているのは例祭そのものではなく、深夜に行われる榊の渡御のほうだ。2025年9月には、ダイドーグループ「日本の祭り」の『闇夜に猛る若き魂〜東京・昭島 日吉神社 榊祭〜』が優秀賞・研究賞を受けている。行く前に映像で予習できる祭りでもある。

交通規制は2回。深夜帯がまるごと入る

日程表には交通規制も明記されている。区間はどちらも国道16号・奥多摩街道交差点から上宿三叉路までだ。

第1回が12日19時から13日4時30分、第2回が13日13時から20時。榊神輿が動いている深夜帯がそのまま規制時間に重なる。神社も「夜間の行事です。周辺の交通規制にご注意ください」と書いている。

0時10分は終電のあと。行き方と帰り方を先に決める

最寄りは拝島駅で、JR青梅線・八高線・五日市線と西武拝島線が乗り入れる。神社までは徒歩約20分だ。

問題は時間帯で、渡御が始まる0時10分も、榊取りの5時過ぎも、鉄道が動いていない時間に入る。深夜0時から明け方までを現地で過ごすことになるので、途中で抜けるつもりなら移動手段がない前提で組み立てたい。

車も逃げ道にはならない。神社は過去の榊祭の案内で「両日とも車を駐車することはできません」と明記している。

現実的なのは、12日19時からの山車の巡行を見てそのまま0時の渡御に合流する組み方だ。山車は22時30分まで奥多摩街道と裏通りを回り、23時50分には境内で神事が始まる。空き時間は1時間半ほどで済む。榊取りまで見届ける場合は、5時過ぎに終わってから始発を待つ流れになる。

13日昼の宮神輿は「山王祭礼図絵」をなぞる

深夜の榊とは対照的なのが、13日午後の宮神輿だ。12時30分に拝殿で例祭の神事があり、13時に宮神輿が出て、15時30分までに還幸する。

昭島観光まちづくり協会は、この行列を「山王祭礼図絵の行列風景にできるだけ忠実に沿って静かに町中を進み境内に戻ります」と説明している。もみ合う深夜の榊と、絵図を再現して静かに歩く昼の行列が、同じ日の中に並んでいる。

白装束の氏子が赤い幟や榊を立てた御神幸行列となって、昼の街道を静かに進んでいる
13日午後の御神幸行列。白装束と赤い幟が列をつくる(出典:拝島日吉神社「令和8年度 榊祭日程」)

山車のほうは13時から20時まで町内を回り、15時から16時頃に拝島公園内の仁王門前で3町の山車が集合する。動いている山車を追いかけなくても、この時間にここへ行けば3台まとめて見られる。

三つ巴の紋を描いた提灯をいくつも下げ、欄間に極彩色の彫刻をまとった山車が夜の町を進んでいる
夜の山車。三つ巴の紋の提灯が下がり、欄間には極彩色の彫刻が入る(出典:拝島日吉神社「令和8年度 榊祭日程」)

山車は12日の夜にも19時から22時30分まで出ている。提灯に火が入った山車を見るなら12日の夜、3台並んだところを明るいうちに見るなら13日の15時と、見え方がはっきり分かれる。

露店があるかどうかは神社に聞いてもわからない

日程表の末尾に、注意書きが一行入っている。「露天商についての情報は神社は持っておりません」。神社は露店の管理者ではないため、出るかどうかも規模も答えられないという立場だ。

実際、令和5年(2023年)は「今年は露店の出店を予定しています」と神社自ら告知した年もあった。年によって変わると見ておきたい。深夜帯に食べ物を確保できる保証はないので、飲み物と軽食は拝島駅までに買っておく前提で動くのがいい。

御朱印にも時間がある。令和5年の例では、宵宮にあたる日が御札所9時30分〜23時・直書き10時〜16時、翌日は直書きなしで書置きのみだった。

参道の横に樹齢800年の藤がある

山車が集合する拝島公園には、東京都指定天然記念物の「拝島のフジ」がある。推定樹齢は約800年。別名を千歳のフジという。

見ごろは4月終わりから5月初めなので、9月の榊祭では花は付いていない。それでも、榊の大木を担ぐ祭りの舞台に800年の藤が立っているという取り合わせは、昼の山車集合のついでに見ておく価値がある。

日吉神社そのものは天正年間(1573〜1591年)に旧拝島村の総鎮守「山王社」として創建されたと伝わる。拝殿の格天井には70面の花鳥画があり、神社は全70面の解説をサイトに載せている。

結局のところ、行くと決めたら最初に決まるのは到着時刻だ。0時10分の出発から見るか、4時30分の参道入りに合わせるか、5時過ぎの榊取りだけを狙うか。2024年に午前3時40分に着いた人が「神社周辺は静まり返っていた」と書き残しているので、榊取りだけが目的なら4時前に着いても場所には困らない。

拝島は西武・JRが交わる多摩の要所で、夏には 奥多摩納涼花火大会 や あきる野夏まつり が同じ圏内にある。ただ、東京で夜を徹する祭りはそう多くない。9月に限れば、清瀬市の 中里の火の花祭 が1日の夜に麦わらの大松明を焚き、葛飾区の 葛西神社例大祭 が20日に朝8時から夜7時まで宮神輿を回す。いずれも昼だけ覗くと本体を逃す種類の行事だ。

イベント情報
開催期間
2026/9/12 19:00 - 2026/9/13 20:00
開催場所
拝島日吉神社
住所
東京都昭島市拝島町1-10-19
主催者
拝島日吉神社
料金
無料
状態
開催予定
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