【小河内の鹿島踊2026】9月13日は小河内神社へ。11時と14時で会場が変わり、帰りのバスは2時間空く

紫の振袖に瓔珞の冠をかぶった踊り手が扇を持って踊る小河内の鹿島踊。右手に笛と太鼓の囃子方

東京都 9月13日(日)のイベント

ユネスコ無形文化遺産「風流踊」の小河内の鹿島踊は2026年9月13日。朝8時の獅子舞2件(都指定)に続き11時に小河内神社、14時にふれあい館で奉納。見学無料。帰りのバスは16時16分の次が18時12分。

  • 2026/9/13 11:00 - 2026/9/13 16:00
  • 小河内神社/奥多摩水と緑のふれあい館
  • 無料

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ユネスコ無形文化遺産で、国の重要無形民俗文化財。それだけの肩書きを持ちながら、開催日を書いているのが町の公式サイトくらいしかない芸能が東京都内にある。奥多摩町の「小河内の鹿島踊」だ。2026年は9月13日(日)に奉納される。踊り手は女装した男性6人。そしてこの踊りが伝わっていた村は、いま奥多摩湖の底にある。

小河内の鹿島踊。紫の振袖に瓔珞の冠をかぶった踊り手が扇を持って輪になって踊り、右手に笛と太鼓の囃子方が座る
瓔珞の冠をいただき、振袖裾模様で踊る踊り手たち。右奥が笛と太鼓の囃子方(出典:奥多摩町)
目次

2026年は9月13日。国指定1件と都指定2件が同じ日に集まる

小河内の鹿島踊の祭礼日は「9月第二日曜日」と決まっている。奥多摩町が令和8年4月21日に更新した文化財ページと郷土芸能開催予定一覧に、2026年は9月13日(日曜日)と明記されている。

鹿島踊の会場は2か所に分かれる。11時00分頃から小河内神社の境内、14時00分頃から奥多摩水と緑のふれあい館のホールだ。

同じ9月13日には、同じ小河内神社で「原の獅子舞」と「川野の獅子舞」も奉納される。しかもこの2つは、どちらも東京都指定無形民俗文化財。国指定+ユネスコの鹿島踊と合わせて、1日で国指定1件・都指定2件が同じ境内に並ぶことになる。

さらに獅子舞は朝から動いている。原の獅子舞は午前8時に氏神の温泉神社で「正神」と「白刃」を奉納してから小河内神社へ移り、川野の獅子舞も午前8時に箭弓神社で宮参りをしてから小河内神社に入る。午後はどちらも奥多摩水と緑のふれあい館へ移り、原の獅子舞は「ふれあい館内外で終日」行うと町は説明している。11時の鹿島踊だけを目当てに行くと、朝の部を丸ごと逃すことになる。

一方で町の一覧には、坂本の獅子舞(小河内神社・金御岳神社)と峰の獅子舞(花入神社)の欄に「開催されません。」とだけ書かれている。理由は公表されていない。奥多摩の郷土芸能は同じ一覧の中で、続いているものと途切れたものが並んで載っている。

湖底に沈んだ3集落の踊り

鹿島踊が伝わってきたのは、旧・小河内村の日指・岫沢・南という3つの集落だ。氏神の加茂神社の祭礼で舞われていた。

奉納先である小河内神社そのものが、水没の産物である。ダムが完成した1957年、湖に沈む旧小河内村の9社11祭神を合祀して創建された神社で、奥多摩湖に細く突き出した半島の上に建っている。バス停から徒歩5分の参道は、そのまま湖へ入っていく道になる。

その村は小河内ダムの建設で水没した。東京都水道局の記録によれば、起工式は昭和13年11月12日。太平洋戦争の激化で昭和18年10月5日にいったん工事が中止され、昭和23年9月に再開。昼夜を分かたずコンクリートが打ち込まれ、昭和32年11月26日、945世帯の移転と工事における87名の犠牲のもと、19年余りの歳月と約150億円の総工費で完成した

文化庁の解説は、鹿島踊についてこう書いている。「この地がダムで水没したため、移転した人々によって保存会が作られ、伝承されてきている」。指定は1980年(昭和55年)1月28日。保護団体は小河内の郷土芸能保存団体協議会だ。2022年11月30日には、全国24都府県41件の民俗芸能からなる「風流踊」の一つとして、ユネスコ無形文化遺産代表一覧表に記載された。

小河内ダムの堤頂道路と、その先に広がる奥多摩湖。両岸に山が迫っている
高さ149メートル・長さ353メートルの小河内ダム。この湖の底に旧・小河内村がある(出典:東京都水道局)

女装の男性6人が舞う11の演目

踊るのは女装した男子6人。三番叟のときは烏帽子狩衣の男子が加わる。囃子方は笛2人と太鼓2人。踊子は振袖裾模様を着て、瓔珞の冠をいただいて舞う。

演目は三番叟、まり踊、月は八万、コキリコ、浜が崎、さんころりん、小倉、かっこ、桜川、念仏、三拍子の11種。三番叟が必ず最初、三拍子で締めるのが定式とされる。踊りの所作と唄から、江戸初期以前の女歌舞伎・鹿島踊・念仏踊の流れをくむとされ、初期歌舞伎踊の遺風を伝える芸能として評価されている。

演目のひとつ「月は八万(月は八幡)」は、作曲家・間宮芳生の合唱作品「コンポジション第1番」の素材にも使われている。その曲を歌う合唱団が「振付や扇子による演出はこの2曲から取り入れました」と投稿しているのを見かけた。地元の外へは、こういう形で届いている。

2026年9月13日の開催情報

時刻 演目・場所 指定
8時00分 原の獅子舞「正神」「白刃」/温泉神社 東京都指定
8時00分 川野の獅子舞 宮参り/箭弓神社 東京都指定
午前 原・川野の獅子舞/小河内神社 東京都指定
11時00分頃 小河内の鹿島踊/小河内神社 境内 国指定・ユネスコ
午後 原・川野の獅子舞/水と緑のふれあい館(内外で終日) 東京都指定
14時00分頃 小河内の鹿島踊/ふれあい館 ホール 国指定・ユネスコ
日付 2026年9月13日(日)※毎年9月第二日曜日
料金 見学無料(ふれあい館も入館無料)
アクセス JR青梅線 奥多摩駅からバス「小河内神社・麦山浮橋」下車 徒歩5分
問い合わせ 奥多摩水と緑のふれあい館 0428-86-2731

時刻はおおよその目安で、変更もあると町は断っている。

午前と午後で会場が違う。バスの乗り継ぎが要になる

ここが一番の難所だ。午前の小河内神社と午後のふれあい館は、同じ奥多摩湖畔でも別のバス停で、歩いて移動できる距離ではない。

奥多摩駅から小河内神社へのバスは、日曜ダイヤで所要26分。11時開始に間に合うのは10時05分発(10時31分着)までで、その次の10時35分発は11時01分着と開始と同時になる。午前から見るなら9時30分発(9時56分着)か10時05分発を押さえたい。

午後のふれあい館は「奥多摩湖」バス停の目の前だ。小河内神社から奥多摩駅方面のバスに乗れば11分で着く。日曜ダイヤの13時34分発なら13時45分着で、14時の部に間に合う。

そして帰り。小河内神社発・奥多摩駅行きの日曜ダイヤは、16時16分の次が18時12分まで約2時間空く。16時16分発は奥多摩湖16時27分、奥多摩駅16時44分着。午後の部を見終えてこの便を逃すと、日が傾いた湖畔で2時間待つことになる。時刻は変わることがあるので、当日は西東京バスの案内で確認しておきたい。

ふれあい館は入館無料。ダムカレーは1日20食

午後の会場である奥多摩水と緑のふれあい館は、東京都水道局と奥多摩町の施設で入館無料。開館は9時30分〜17時、休館日は水曜(祝日の場合は翌日)だ。

1階には「歴史・文化の旅」という展示があり、奥多摩の文化財と伝統芸能の映像が流されている。鹿島踊を見た日に、その背景をそのまま見て帰れる。ほかに奥多摩3Dシアター(10時〜16時30分、30分ごと、約13分)などがある。

館内のパノラマレストラン「カタクリの花」は10時〜16時(ラストオーダー)で、小河内ダムカレーが1日限定20食・1,400円。売店「ブナの森」は9時30分〜16時50分。館内は食堂と売店の軽食スペース以外は飲食禁止で、ペットは入館できない。ダムカードの配布もここで行われる。

駐車場は無料で、ふれあい館の隣接駐車場のほか水根駐車場・大麦代駐車場がある。周辺にコンビニはないため、飲み物は奥多摩駅までに買っておく。

バス停の名は「小河内神社・麦山浮橋」

降りるバス停の正式名称は「小河内神社・麦山浮橋」。奥多摩湖に架かる2つの浮橋のうち、麦山の浮橋の入口でもある。揺れる橋の上から湖を間近に眺められるのが奥多摩湖の名物だ。

ただしダムの水位が下がると危険なため浮橋は取り外される。SNSにも「四角く折畳まれた麦山浮橋 水位低下のため通行止」という投稿が見られた。渡るつもりで行くなら、事前に通行止め情報を確認しておきたい。

観光イベントではなく、地域の奉納行事

鹿島踊は地域の奉納行事で、観光客向けの設備が用意されているわけではない。町の案内にも屋台や露店の記載はないので、食事はふれあい館のレストランか、奥多摩駅までに買っておく前提で考えたい。

それでも、湖に沈んだ村の人たちが移転先で保存会を作って守ってきた踊りを、11時と14時の2回、無料で見られる。同じ川野地区には国指定重要無形民俗文化財の川野車人形もあり、こちらは3月第一土曜(令和8年度は2027年3月6日予定)に川野生活館で上演される。人口の少ない山あいの地区に、国指定が2件残っている。

奥多摩は 奥多摩納涼花火大会御岳山のレンゲショウマ など、季節ごとの行事と組み合わせて訪ねる人が多い一帯でもある。なお同じ9月13日には、都心の 鳩森八幡神社で神輿連合渡御 が行われる。

イベント情報
開催期間
2026/9/13 11:00 - 2026/9/13 16:00
開催場所
小河内神社/奥多摩水と緑のふれあい館
住所
東京都西多摩郡奥多摩町川野(小河内神社)
主催者
小河内の郷土芸能保存団体協議会
料金
無料
状態
開催予定
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